「スウェディッシュマッサージとは?そのやり方、効果など」
チーフインストラクター 広橋憲子
(国立大学で長年、マッサージ実技教育に従事。
スウェーデン、ドイツ、米国、英国、タイなどにマッサージ留学)
「スウェディッシュマッサージ」とは、なんの事でしょう?
アロマセラピーをはじめ、マッサージをする人は、なぜ「スウェディッシュを
しっかりと身に付けなければいけません」と学校で言われるのでしょうか?
世界中には、ロミロミ、アユールヴェーダ、推拿、エサレン式、タイ式など沢山の
マッサージのやり方があるのに、「なぜスウェディッシュが全てのマッサージの基本」と
言われているのでしょうか?
まず、この写真を見てください。
スウェディッシュマッサージの
「ドラッグ中毒専門マッサージ」の治療所です。
ドクターと協力して、中毒からの回復の手段として
マッサージが大きな役割を担っています。
(運営費用は、市当局も負担しています)。
「スウェディッシュマッサージの効果」とは、そもそも
「医療用」がスタートなのです。
長年、国立大学でマッサージ実技を教えてきました。
自分のマッサージ治療院(東京)での臨床歴も30年になります。
その間に、沢山の国に「マッサージ留学」をしました。
様々な「マッサージのやり方」や「マッサージの効果」を身に付けてきました。
スウェーデン、ドイツ、アメリカ、英国、タイなどにマッサージ留学。
中華民国、インド、韓国、イタリア、ギリシャなどにも滞在しマッサージを学びました。
ドイツでは、病院に付属した看護師、理学療法士、
マッサージ師の養成学校で学びました。
そして、それらのマッサージを学ぶ時の
基本のやり方となったのが「スウェディッシュマッサージ」でした。
「スウェディッシュマッサージのやり方、手技の特徴」
1 術者の姿勢にこだわりがある。
術者の疲労を出来るだけ節約し、体を壊さないに為に、
正しい姿勢を、まずきちんと マスターすることが大事。
2 施術中の、術者の重心移動、に特徴がある。
3 オイルの量は、他国のものに比べて少なめに塗る。
(深い所にマッサージする時に、手が滑り過ぎるのを防ぐため)
5 テンポは、他国のものに比べてゆっくり行い、リラックス効果を高めている。
帰国後、それらの経験を基に書き上げた
「スウェディッシュマッサージ」の本です。
「スウェディッシュマッサージとは。その歴史」
現在、欧米で行なわれているマッサージの基本が「スウェーディシュマッサージ」。
基礎を作ったのは、医師のピーター ヘンリック リン(1,776~1,839年)。
彼は、薬や外科的な処置以外に、人々の心身の健康のために、体を侵襲せずできる方法として、長年の試行錯誤のすえ、マッサージと健康体操を創り上げました。
その後、19世紀後半から20世紀にかけて、ヨーロッパではオランダや、ドイツでマッサージにたいする研究が進められた。
又、アメリカにも、スウェーデンからの移民によってマッサージがもたらされアメリカ全土に広まった。
こうした歴史を経て、欧米のマッサージは、現在に至っています。